突然アクセスできなくなったポータブルHDD

大阪市西区にお住まいのE様から、一本の電話が入りました。「パソコンにつないでも認識しなくなって…中には子どもの成長記録が全部入っているんです」。声のトーンから、どれほど不安な気持ちでいらっしゃるかが伝わってきました。

お持ちいただいたのは、外観は バッファローポータブル中身は、シーゲート製の500GBポータブルハードディスク。家族の写真や動画など、かけがえのない思い出が詰まった大切なデータが保存されていました。

初期診断で判明した深刻な状態

まず無料診断を実施したところ、予想以上に深刻な状態であることが判明しました。これは「重度物理障害」と呼ばれる状態です。

専門用語を使わずに説明すると、ハードディスクの内部には、レコード盤のような円盤が入っています。その円盤からデータを読み取る部品（ヘッド）が、何らかの原因で故障していたのです。これは、レコードプレーヤーの針が折れてしまったような状態と考えていただければわかりやすいでしょう。

この種の障害は、通常のソフトウェアでは絶対に修復できません。なぜなら、物理的に壊れた部品を交換する必要があるからです。

クリーンルームでの精密作業

重度物理障害の復旧には、専門的な設備と技術が必要です。私たちは、クリーンルームという特別な部屋でハードディスクを開封します。

なぜクリーンルームが必要なのか？ハードディスク内部は、髪の毛一本すら許されないほど精密な空間です。わずかなホコリでも混入すれば、データを完全に失う危険があります。クリーンルームは、手術室よりもさらに清潔な環境を保っている部屋なのです。

この環境下で、故障したヘッドを慎重に取り外し、同型の正常なヘッドと交換します。この作業は、熟練した技術者でも高度な集中力を要求される繊細な作業です。

データ復旧成功、そして安堵の瞬間

ヘッド交換後、慎重にデータの読み取りを開始しました。一つひとつのファイルを丁寧に救出していきます。この作業には時間がかかりますが、焦りは禁物です。

そして…復旧成功です！

お子様の成長記録、家族旅行の写真、大切なホームビデオ。すべてのデータを無事に取り出すことができました。E様にご報告した際、「本当に諦めていたので信じられません」と、安堵の言葉をいただきました。

もしもの時のために知っておいてほしいこと

今回のケースから、いくつか重要なポイントをお伝えします。

**異変を感じたら、すぐに使用を中止してください。**ハードディスクから異音がする、認識しなくなった、動作が極端に遅くなった…これらは危険信号です。そのまま使い続けると、症状が悪化し、復旧できる可能性が下がってしまいます。

**自己判断での対処は避けましょう。**インターネット上には様々な対処法が紹介されていますが、物理障害の場合、素人判断での操作は状態を悪化させるだけです。

**バックアップは複数取っておくことが理想的です。**今回は復旧できましたが、100%の成功率は存在しません。大切なデータは、異なる場所に複数保管することをお勧めします。

ロボコンができること

データ復旧は、技術だけでなく経験と設備が必要な専門性の高い分野です。私たちは長年の実績と最新の設備を持ち、お客様の大切なデータをお守りするために日々技術を磨いています。

重度物理障害でも諦める必要はありません。まずは無料診断で状態を確認させていただき、復旧の可能性と費用について詳しくご説明いたします。

E様のように、「もうダメかもしれない」と思っていたデータが戻ってくる喜びを、一人でも多くの方に味わっていただきたい。それが私たちの願いです。

データトラブルでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。大阪市内であれば、持ち込みでの迅速な対応が可能です。あなたの大切な思い出を、ロボコンがお守りします。